人間国宝・尾上菊五郎の真髄!名門音羽屋の継承と歌舞伎座の熱狂

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尾上菊五郎の真骨頂といえば、やはり世話物の真髄を極めた演技と、壮大な古典歌舞伎における重厚な佇まいにある。『弁天娘女男白浪』の弁天小僧で見せる鮮やかな名乗りや、悪党でありながらどこか憎めない人間味の表出は、他の追随を許さない。様式美の中に息づく江戸庶民のリアルな感情を、これほど鮮烈に現代へ提示できる役者は他にいない。

一方、『義経千本桜』のいがみの権太や忠信などで見せる陰影に富んだ芝居は、古典の持つドラマ性を極限まで引き出す。親子の情愛、忠義の葛藤、人間の業といった普遍的なテーマが、菊五郎の肉体と声を通して観客の胸を激しく揺さぶる。型の完璧な継承の上に独自の人間解釈を注ぎ込むことで、不朽の名作に新たな命が吹き込まれ続けている。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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