東海村臨界事故の写真と記録が語る惨劇の真実と被曝治療の教訓
事故の舞台となったのは、住友金属鉱山の子会社であった株式会社JCOの東海事業所である。本来、同施設では高速増殖炉「常陽」向けの濃縮度18.8%という高度に濃縮されたウラン溶液を精製する工程を担っていた。正規の手順では、臨界を防ぐために形状制限が施された細長い「溶解槽」を用い、厳格に管理されたプロセスでウランを溶かす必要があった。
しかし、株式会社JCOの現場では、作業時間を短縮し効率を上げる目的で、正規の手順を無視した裏マニュアルが横行していた。ステンレス製のバケツを使ってウラン粉末を硝酸に溶かし、それを漏斗で沈殿槽に直接流し込むという、あまりにも無謀な作業が日常化していたのである。事故当日は、沈殿槽に臨界質量を大幅に超えるウラン溶液が投入された結果、瞬時に臨界が達成され、継続的な核分裂反応が発生した。企業の安全文化が完全に崩壊していた事実が、後の警察捜査や事故調査の過程で明るみに出ることとなった。
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