「親子の縁を切る」法律上の限界とは 戸籍・相続放棄と民法解説
多くの人が誤解しやすい手段として、役所に提出する「分籍届」が挙げられる。成人に達した子どもが既存の戸籍から抜けて単独の新しい戸籍を作る手続きであり、確かに書類上の見かけは独立した形をとる。しかし、これは単に戸籍編製のルール上の移動に過ぎない。
どれほど戸籍を分けたとしても、出生の事実に刻まれた親子関係が消滅するわけではない。民法877条第1項に規定されている直系血族間の「扶養義務」も依然として残り続ける。親が困窮した際の生活保護申請に伴う扶養照会や、介護費用の負担要請といった現実的な問題から逃れる決定打にはならないのだ。
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