肩脱臼後の違和感の正体とは?専門医が明かす復帰への最短ルート

肩脱臼後の違和感の正体とは?専門医が明かす復帰への最短ルートについて押さえておきたい 注意点を分かりやすく解説いたします。

肩関節は人体の中で最も可動域が広い反面、構造的には「浅い皿(関節窩)の上に大きな球体(上腕骨頭)が乗っている」ような非常に不安定な構造をしている。このグラグラしやすい関節を安定させているのが、関節窩の縁を取り囲むリング状の軟骨組織「肩関節唇」と、それにつながる関節包靭帯だ。

ラグビーのタックルや柔道の受身、スノーボードでの転倒などで肩が前下方に激しく外れた際、この肩関節唇が骨の縁からペリッと剥がれ落ちてしまう。これがバンカート損傷の本態である。クッションでありストッパーでもあるパッキンが破断した状態といえば想像しやすいだろう。

恐ろしいのは、一度剥離した関節唇は自然治癒による完全修復が極めて困難である点だ。痛みが引いたからといって放置すると、関節唇だけでなく受け皿である関節窩の骨までもが削れ落ちる「骨性バンカート病変」へと進行する。骨が欠損してしまえば、バンザイの姿勢や投球動作、電車のつり革を掴むといった日常の動きだけでも簡単に肩が外れるようになってしまう。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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