『トムとジェリー』都市伝説の真相!悲劇の最終回と裏設定を徹底検証
ネット上で最も広く知られている都市伝説が、「トムとジェリーの最終回はふたりが線路で自ら命を絶つバッドエンドである」という衝撃的な説です。コメディ作品らしからぬ陰惨な結末として拡散されがちですが、この話には明確な元ネタとなるエピソードが存在します。
該当する作品は、1956年11月に劇場公開された通算第103作『悲しい悲しい物語(原題:Blue Cat Blues)』です。物語は冒頭から異様な重苦しさに包まれています。ジェリーのモノローグによって語られるのは、魔性の白猫に全財産を貢いだ挙句に大富豪のライバル猫に奪われ、失恋のショックでやつれ果てたトムの姿です。ミルク酒に溺れ、踏切の線路の上に座り込んで列車を待つトムを見つめながら、ジェリーは「僕には一途な彼女がいるから安心だ」と自分に言い聞かせます。しかし直後、ジェリーの彼女もまた別のネズミと結婚したことが発覚。絶望したジェリーもトムの隣に腰を下ろし、遠くから迫り来る蒸気機関車の不気味な汽笛の音とともに画面がフェードアウトして幕を閉じます。
あまりに救いのない幕切れから「これが公式の最終回だ」と誤認されがちですが、本作はシリーズの最終回ではありません。生みの親であるウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラ(ハンナ=バーベラ期)によるMGMでの劇場公開短編は、この後も1958年の第114作『Tot Watchers(邦題:赤ちゃんはいいな)』まで制作が続いています。つまり『悲しい悲しい物語』は、あくまで1本の独立したブラックユーモア短編に過ぎません。
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