「被告」と「被告人」は何が違う?知っておくべき刑事裁判と権利の真相
ニュース番組のアナウンサーが「○○被告」と伝える一方、法廷劇や公式記録では必ず「被告人」と呼ばれます。この不一致に首を傾げた経験を持つ方も少なくないはずです。結論から言えば、被告人と被告の違いは「刑事裁判か、民事裁判か」という法廷の種類に直結しています。
日本の法制度において、殺人や詐欺といった犯罪の罪に問われ、検察官から刑事訴訟を起こされた当事者は、刑事訴訟法上必ず「被告人」と規定されています。一方、「被告」という呼称は、損害賠償請求や不当利得返還請求など、個人間・企業間の金銭や権利トラブルを扱う民事訴訟において、原告から訴えを提起された側を指す法律用語です。
では、なぜテレビ各局や大手新聞社は報道現場で「被告人」ではなく「○○被告」と呼ぶのでしょうか。そこにはニュースでの呼び方に関するメディア独自の運用基準があります。新聞の見出しにおける極めて厳しい文字数制限や、電波ニュースでの語呂の良さ、視聴者への伝わりやすさを優先した結果、昭和期以降に新聞協会などの合意を経て定着した「報道慣用の略称」なのです。法的には民事の相手方を意味する言葉が、メディアの手によって日常へ逆輸入された形と言えます。
タグ:
https://aitraining.bnsf.com/jftslbni/4174333/