2026年春、水都・近江八幡をゆく。歴史と四季が織りなす「八幡堀めぐり」の静かなる熱気
八幡堀の誕生は、1585年(天正13年)に豊臣秀次が八幡山城を築いたことに遡る。秀次は単に城を守る堀として利用するにとどまらず、堀と琵琶湖を直接つなぎ、湖上を往来する船をすべて城下町に呼び込む大胆な都市計画を実行した。これが後の「近江商人」たちの躍進を支える物流のプラットフォームとなった。
水路の活用によって近江八幡は一大商業都市へと発展を遂げた。堀沿いに整然と並ぶ白壁の土蔵や旧家は、当時の豊かな経済力を物語る遺構だ。船上から見上げる石畳の水切り場「かわと」は、住民たちがかつて洗濯や野菜洗いに使った生活の跡であり、水と人間が共に生きてきた歴史の痕跡を今に伝えている。
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