視界が歪み自分の手が巨大化?脳が引き起こす奇妙な錯覚の正体

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この症候群において最も警戒すべきは、誤った診療科の選択による精神疾患との混同だ。患者本人は「世界が狂って見える」とパニック状態で訴えるため、精神医学の領域である統合失調症や解離性障害と誤診され、不必要な抗精神病薬が処方されてしまう医療事故がかつては散見された。

しかし、決定的な違いが存在する。アリス症候群の患者は「見えている大きさはおかしいが、実際のモノの大きさは変わっていない」という現実検討能力(客観的判断)を完全に保持している点だ。日本神経学会をはじめとする専門機関のガイドラインでも、まずは脳神経内科による精査が強く推奨されている。世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD)においても、中枢神経系の知覚障害として明確に位置づけられており、精神的な幻覚との厳密な線引きが徹底されている。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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