「やめられない」の正体は?依存症を生むドーパミン暴走と脳の仕組み
依存症が恐ろしいのは、進行性である点だ。最初は少量の飲酒や1回ガチャを回すだけで得られていた高揚感が、次第に同じ量・同じ頻度では得られなくなっていく。この「耐性」が生じる背景には、脳の自己防衛システムが関係している。
過剰なドーパミンフラッド(大洪水)に晒され続けた脳は、神経細胞の過熱による破損を防ぐため、受け皿となるドーパミン受容体の減少(ダウンレギュレーション)を引き起こす。いわば、大音量のスピーカーから耳を守るために、脳が自ら耳栓をして感度を下げるようなものだ。
受容体が減少した脳は、日常生活のささやかな出来事——友人との雑談、美味しい食事、散歩の心地よさ——に対して一切のドーパミン反応を示せなくなる。結果として、「平常時がひどく退屈で苦痛」な状態に陥り、元の快感を味わうため、あるいは単に「普通の精神状態」を保つためだけに、さらに強い刺激を渇望し続ける地獄のループが完成する。
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