美輪明宏『もののけ姫』モロの君の怪演!「黙れ小僧」誕生と宮崎駿の裏話
映画『もののけ姫』の制作当時、宮崎駿監督がキャスティングにおいて最も頭を悩ませた役の一つが、300歳の長寿を誇る巨大な犬神「モロの君」でした。モロの君は、人間を深く憎悪しながらも、人間に捨てられた少女サンを拾い育てた「母」でもあります。単なる恐ろしい猛獣ではなく、神としての気品、知性、そして深い母性を同時に宿した声が必要不可欠でした。
宮崎監督が求めたのは、男性声優の重厚な低音でも、女性声優の柔らかな声色だけでも成立しない、ある種の両性具有的で神話的な響きでした。そこで白羽の矢が立ったのが美輪明宏さんです。美輪さんが持つ並外れた声楽的コントロール力、舞台で培われた重厚な威厳、そして慈愛に満ちた包容力こそが、まさに宮崎監督の脳内にあったモロの君のイメージと完璧に合致しました。
オファーを受けた美輪さんは、宮崎監督の描く壮大な世界観とキャラクターの精神性に深く共鳴し、快諾。日本アニメーション史に残る名キャスティングがここに実現しました。
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