安藤忠雄「六甲の集合住宅I」60度急斜面に挑んだ理由と現在の姿

今注目を集めている 安藤忠雄「六甲の集合住宅I」60度急斜面に挑んだ理由と現在の姿について、主要な情報をご紹介しています。

六甲の集合住宅Iが計画された当時、敷地となった神戸市灘区一王山町の斜面地は、およそ人が住むための建築物を建てる場所とは考えられていませんでした。もともと施主が所有していたのは斜面下部の平坦な敷地であり、背後の急傾斜地は手付かずの崖として放置されていた土地です。

しかし、現地を訪れた安藤忠雄氏は、豊かな自然に抱かれ大阪湾を一望できる圧倒的なロケーションに直感的な可能性を見出します。平地ではなく「あえてこの過酷な急斜面に建物を埋め込む」という前代未聞の提案を行ったのです。

当然ながら、計画当初は強い逆風にさらされました。大手ゼネコン各社に施工を打診したものの、「斜面が崩壊するリスクが高すぎる」「重機も入らない現場で施工など不可能だ」と一斉に辞退される事態に陥ります。建築確認申請のハードルも極めて高く、周囲からも無謀な試みと冷視されました。それでも安藤氏は地質調査を徹底的に重ね、中小の建設会社とともに安全性を論理的に立証。頑丈な岩盤にアンカーを打ち込む強固な基礎構造を確立することで、ついに着工へと漕ぎ着けたのです。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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