2026年春、熊本の湧水庭園が示す「静かなる革新」— 水前寺公園の幾何学美と新たな体験価値
園内でも一際深い歴史の重みを漂わせているのが、国指定重要文化財である「古今伝授の間(ここんでんじゅのま)」だ。もともと京都御所にあった建物を、細川家ゆかりの縁によって大正時代にこの地へ移築復元した木造建築である。
茅葺き屋根の繊細な佇まいの中、畳に座ってテラス越しに庭園を眺める。そこで提供されるお抹茶と、熊本伝統の和菓子によるペアリングは、まさに五感で味わう文化体験だ。池を渡る爽快な風を感じながら、かつて公家や武将たちが歌を詠み、茶を点てた同じ空間で過ごすひととき。それは旅のハイライトとして、訪れた者の記憶に長く残り続ける。
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