髭を抜くと歯が悪くなる噂の真相!三叉神経の都市伝説と毛嚢炎リスク

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医学的な根拠がないにもかかわらず、なぜこれほど広範に「髭を抜くと歯が悪くなる」という都市伝説が定着したのでしょうか。その背景には、人間の顔面に張り巡らされた三叉神経(さんさしんけい)の解剖学的な特徴が深く関わっています。

三叉神経は脳神経の第5枝であり、顔の皮膚感覚や咀嚼筋の運動を司る太い神経幹です。この神経は途中で次の3つの枝に分かれます。

  • 第1枝(眼神経):額や眉間、上まぶたの知覚
  • 第2枝(上顎神経):鼻の横、頬、上唇、上の歯の知覚
  • 第3枝(下顎神経):下唇、顎、フェイスライン、下の歯、舌の知覚

鼻下や顎の髭を強い力で引き抜くと、毛根周辺の知覚神経受容器が激痛を感知します。この電気信号が上顎神経や下顎神経を経由して脳へと送られる際、同じ神経枝が管轄している歯や歯茎の領域に痛みが放散し、「歯の奥がズキッと痛んだ」と脳が錯覚する現象(関連痛・放散痛)が起こります。

この強烈な痛みの連動体験から、昔の人々が「髭の根と歯の神経は一本で繋がっており、髭を抜くと歯の神経まで傷ついて歯が弱ってしまう」と直感的に解釈し、それが現代に伝わる迷信のルーツになったと考えられています。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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