2026年、世界の住空間を席巻する「和の台所」革新――伝統美と静寂が紡ぐ、次世代キッチンの現在地
今年のミラノサローネ国際家具見本市において、世界各国のトップブランドが競うように発表したのが、日本の職人技と伝統素材を組み込んだ最新の厨房モジュールだった。数年前までの「北欧デザインと和のミックス」という曖昧な表現を抜け出し、現代のハイエンド市場はより本物志向のスタイルへと舵を切っている。
ミラノで注目を集めたのは、漆喰の壁面に黒皮鉄のワークトップを合わせ、前面のキャビネットに吉野杉の細格子をあしらった独立型キッチンだ。欧米の重厚な大理石カウンターとはまったく異なる、繊細でありながら芯のある存在感が、各国の建築関係者を唸らせた。「冷たい直線で構成された近代的なキッチンに、人間は少し疲れてしまったのかもしれない」。あるイタリア人デザイナーのこの一言が、現在の潮流を象徴している。
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