「世界一の大富豪」堤義明の現在|90代を迎えた帝王の晩年と総資産

「世界一の大富豪」堤義明の現在|90代を迎えた帝王の晩年と総資産の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

日本のビジネス史に残るドラマとして幾度も語り継がれてきたのが、堤義明氏と異母兄・堤清二氏(辻井喬)による「兄弟の確執」です。康次郎氏の正妻筋の子であり作家としても非凡な才を発揮した清二氏と、側室筋でありながら後継本流に選抜された義明氏の間には、幼少期から生涯消えることのない緊張関係が横たわっていました。

父から百貨店部門(後の西武百貨店)のみを委ねられた清二氏は、パルコや西友、無印良品を誕生させ、若者文化や都市カルチャーを牽引するセゾングループ(旧西武流通グループ)を創出。カルチャーの旗手としての地位を確立します。対する義明氏は、広大なリゾート開発やスキー場、プリンスホテルといったハードウェア事業を全国に張り巡らせ、対立軸を深めました。

二人の確執はビジネスの枠を超え、駅ビルの開発や電鉄乗り入れを巡る確執など、グループ間の激しい主導権争いへ直結。しかし1990年代初頭のバブル崩壊を機にセゾングループは経営悪化に陥り解散へ向かいます。2013年11月に清二氏が満86歳で逝去した際、義明氏はお通夜へ姿を見せ、冷たい雨の中で無言の別れを告げました。昭和から平成を揺るがした兄弟の相剋は、ここで歴史の幕を下ろしたのです。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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