ヴィエノワズリーとは?パンや洋菓子との違い・発祥の歴史を徹底解説
フランスを代表するイメージが強いクロワッサンやブリオッシュが、なぜ「ウィーン風」と呼ばれるのでしょうか。その歴史的背景には、19世紀のパリで巻き起こった製パンのイノベーションが存在します。
発祥の直接的な契機を作ったのは、オーストリア出身の元将校アウグスト・ツァング(August Zang)です。彼は1830年代末、パリのリシュリュー通りに「ブーランジェリー・ヴィエノワーズ(Boulangerie Viennoise/ウィーンのパン屋)」を開業しました。そこで持ち込まれたのが、ウィーン伝統の三日月型パン「キプフェル(Kipferl)」や、オーストリアの上質な細挽き小麦粉、生イーストを使ったソフトで甘みのあるパンでした。
当時のパリでは硬く酸味のある田舎パンが主流だったため、ミルクとバターを使ったウィーンの優美なパンは瞬く間に貴族やブルジョワ層を虜にしました。その後、フランスのパン職人たちが自国のパイ生地技術(フィユタージュ)を応用し、バターを幾重にも折り込む製法を確立したことで、現在のサクサクとしたクロワッサンへと進化を遂げたのです。
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