二分脊椎のSharrard分類完全網羅!残存筋と歩行予後の見極め方
Sharrard分類では、高位の胸髄損傷レベルから仙髄レベルまで、主に6〜7つの区分(Division / Group)に分かれます。臨床および国家試験対策で特に重要となる主要レベルと残存筋の対応関係は次の通りです。
【Division I(胸髄〜L1高位レベル)】
下肢の主要筋群は完全麻痺となります。骨盤の挙上や体幹の保持が主となり、下肢自体の随意運動は期待できません。移動手段は車椅子自走の獲得が主目標です。
【Division II(L1〜L2レベル)】
腸腰筋(股関節屈曲)や内転筋群の一部が活動可能となります。ただし、大腿四頭筋(膝伸展)が麻痺しているため、自力で膝を伸ばして体重を支えることはできません。
【Division III(L3〜L4レベル)】
腸腰筋に加えて大腿四頭筋(膝関節伸展)がしっかりと機能します。大腿四頭筋の筋力(MMT 3以上)が得られることで、膝折れを防ぎながら立位を保持できるようになります。
【Division IV(L5レベル)】
前脛骨筋(足関節背屈)や中殿筋(股関節外転)、膝屈筋群(ハムストリングス)が機能します。足関節の背屈ができるため遊脚期の引っかかりが減り、骨盤の安定性も向上します。
【Division V(S1レベル)】
下腿三頭筋(足関節底屈)や大殿筋(股関節伸展)が機能します。歩行時の蹴り出し(プッシュオフ)や強力な股関節伸展が可能となり、歩容が格段に安定します。
【Division VI(S2以下レベル)】
足部内在筋の軽微な筋力低下や感覚障害が見られる程度で、下肢の粗大運動機能はほぼ正常に保たれます。ただし、後述する排尿・排便障害の管理が主眼となります。
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