【2.26事件の真相】なぜ起きた?青年将校の動機と昭和天皇の怒り・結末
青年将校たちが精神的なバイブルとして崇拝していたのが、思想家・北一輝が著した『日本改造法案大綱』でした。皇室財産の国家への下賜、私有財産の制限、大企業の国有化など、国家社会主義的な急進的改革を説いたこの書物は、将校たちに強烈な影響を与えました。
北一輝の右腕として青年将校たちと直接パイプを持ち、思想的ネットワークを束ねていたのが元陸軍将校の西田税(にしだ みつぎ)です。彼らは将校たちの決起を事前に把握し、資金援助や情勢判断の助言を行っていました。
しかし、近年における歴史研究が浮き彫りにしているのは、北や西田といった民間思想家以上に、陸軍首脳部の皇道派重鎮たちによる曖昧な扇動と暗躍です。
特に真崎甚三郎大将らは、青年将校らの不穏な動きを知りながら明確に制止せず、決起直後には陸軍大臣告示において「行動の趣旨については天聴に達知せられ(天皇のお耳に入り)」と、あたかも彼らの動機を認めるかのような声明を出しました。将校たちは陸軍首脳部が自分たちを支持してくれると過信したものの、情勢が不利とみるや上層部は掌を返し、青年将校たちを見捨てる形となったのです。
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