坂本慎太郎が放つ異端の響き、世界を揺るがす未発表の企てと新潮流
彼の歩みを語る上で、避けて通れないのが「ゆらゆら帝国」という怪物の存在だ。1989年の結成以来、ガレージロックの衝動とサイケデリアを極限まで研ぎ澄まし、2010年に「完全に出来上がってしまった」という言葉を残して解散を選んだ。商業的な成功の頂点にいながら自ら幕を下ろす潔さは、表現に対する妥協なき誠実さの証明でもあった。
その後、表現のすべてを自らの掌中に収めるべく立ち上げたのが自身のレーベル「zelone records」である。メジャー流通の巨大なシステムから距離を置き、アートワークから7インチレコードの質感に至るまで、手作りの美学を貫くプラットフォーム。この決断こそが、後の自由奔放なソロワークを生み出す強固な土台となった。
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