【2026年密着】「孤立」か「救済」か——精神科保護室の扉の向こうで進行する、知られざる改革の最前線
2026年4月に施行された改正精神保健福祉法の運用指針では、保護室への隔離指示に関する要件が著しく厳格化された。これまでは「精神保健指定医の裁量」に委ねられる部分が大きかった指定理由について、明確な客観的リスク評価のスコア化が義務付けられたのだ。さらに、隔離開始から12時間ごとの詳細な見直し規定が追加され、無制限な長期隔離に対する行政的ハードルは一気に上がった。
医療経済の面でも打撃は大きい。指定要件を満たせない病院に対しては、診療報酬の段階的引き下げという厳しいペナルティが課される。ある中堅精神科病院の事務長は打ち明ける。「基準厳格化自体は人権擁護の観点から当然の流れだ。しかし、夜間夜勤帯の看護師が2名しかいない状況で、興奮状態の患者を保護室に入れずにどう安全を守れというのか。理念だけが先行し、現場のマンパワーが完全に置き去りにされている」。
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