西郷隆盛の銅像はなぜ浴衣姿?妻の証言と顔の謎をプロが徹底解明
上野の西郷像の足元に寄り添う愛犬の存在も欠かせません。この西郷隆盛の銅像の犬の名前は「ツン」と呼ばれ、薩摩の名犬として知られた薩摩犬(日本犬の一種)です。
西郷は大の愛犬家で、最盛期には十数頭の猟犬を飼育し、一頭一頭の名前をすべて覚えてかわいがっていたと記録されています。上野の像で連れているツンは、薩摩川内市(旧東郷町)の前田善兵衛から譲り受けた兎狩りの名犬でした。
しかし、この銅像のツンにはユニークな制作秘話が残されています。
犬の彫刻を担当したのは、動物彫刻の名手として知られた後藤貞行でした。後藤はツンをモデルにしようとしましたが、銅像制作時にはすでにツンは他界していました。そこで後藤は、別の薩摩犬のオスをモデルにスケッチを重ねて躍動感あふれる姿を完成させたのです。そのため、本来メスであったツンが、銅像では筋骨隆々としたオスの体躯で造形されているという美術史上のトリビアが存在します。
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