下がり天井の間接照明で後悔ゼロ!プロが明かす失敗回避の設計術
天井の一部を下げて光源を埋め込む手法は、照明器具そのものを主役にするのではなく、建物と光を一体化させる「建築化照明」の代表格だ。世界的な照明デザイナーである面出薫氏が長年提唱してきたように、質の高い光環境は器具の存在を消し去り、光が当たる面そのもののテクスチャや広がりを際立たせることで完成する。
下がり天井と組み合わせる手法には、主に2つのアプローチが存在する。天井面を照らして空間に開放感と浮遊感をもたらす「コーブ照明」と、壁面に光を照射して縦方向の広がりや素材感を強調する「コーニス照明」だ。リビングのような開放感を求める場所には上方へ光を広げるコーブ照明が適している一方、アクセントクロスやタイル壁を際立たせたいダイニングやキッチンエリアではコーニス照明が威力を発揮する。双方の特性を理解せず混同して配置すると、視線が散乱し、落ち着かない空間になりかねない。
優れたインテリアデザインとは、光のグラデーションによって部屋の境界を曖昧にし、実際の面積以上の奥行きを錯覚させることにある。下がり天井は空間を物理的にゾーニングするだけでなく、光の放射面を巧みにコントロールするための重要な舞台装置なのだ。
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