喉の奥の要「茎突舌骨筋」とは?解剖学と嚥下・首の痛みの真相を解説
茎突舌骨筋が収縮すると、停止部である舌骨を後上方へ強く引き上げる作用が働きます。この働きは、人間が安全に食事を摂取する嚥下機能において極めて重要なステップです。
食物を口腔から咽頭、食道へと送り込む瞬間、誤って気管に入らないよう喉頭蓋が閉鎖し、同時に喉頭全体が前上方および後上方へと持ち上がります。茎突舌骨筋は、他の舌骨上筋群(顎舌骨筋やオトガイ舌骨筋など)と協調しながら喉頭挙上を完遂させ、食道入口部を広げる物理的な牽引力を生み出します。
さらに、発声時における喉頭の位置微調整にも寄与しており、高音域を出す際の喉頭の安定化や共鳴腔の形状維持にも深く関与しています。加齢や神経疾患によってこの筋肉の柔軟性や収縮力が低下すると、喉頭が十分に持ち上がらなくなり、嚥下障害や誤嚥性肺炎のリスクを高める要因となります。
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