漢字「風」の書き順で赤っ恥?間違えやすい2画目の罠と美文字の極意

漢字「風」の書き順で赤っ恥?間違えやすい2画目の罠と美文字の極意に関するポイントを丁寧にまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。

内部の構造に目を奪われ、なぜか「虫」のパーツから書き進めたくなる衝動に駆られる人もいる。この奇妙な感覚は、漢字の成り立ちを知るとあながち不自然ではないことに気づかされる。東洋の古代文字研究で知られる碩学・白川静の体系的な論考を紐解くと、「風」という文字の深奥には古代人の自然観が刻まれている。

古代中国の甲骨文字や金文において、「風」は天空を舞う神鳥・鳳凰の姿をかたどった象形文字から派生したとされる。のちに風が吹くことで万物が蠢き、微小な生命(虫)が生じるという古代の宇宙観が結びつき、鳥の冠毛や羽を模した「かぜがまえ」の中に「虫」が宿る形へと変遷した。つまり、外枠と中身は元来、独立した二つの生命イメージの融合体だったわけだ。

現代の私たちは無意識のうちに、中心に鎮座する「虫」の存在感に引っ張られている。しかし、空を大きく翔ける鳳凰の翼(外枠)を広げてから、その胎内に風の精霊(虫)を宿すという筆運びのストーリーを意識すれば、筆順を間違えることは二度となくなるはずだ。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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