福島原発事故・吉田昌郎所長の真実|海水注入の真相と吉田調書が語る現場

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2011年3月11日14時46分、マグニチュード9.0の巨大地震が発生。福島第一原発は運転中だった1〜3号機が自動停止したものの、その約50分後に襲来した14メートルを超える大津波によって非常用ディーゼル発電機や海水ポンプが冠水し、全交流電源を喪失(ステーション・ブラックアウト=SBO)しました。

計器類がすべて消灯し、原子炉を冷却する手段を絶たれた免震重要棟の緊急時対策室(ERC)は、完全な暗闇と混乱に包まれました。吉田所長は限られた情報の中で、車のバッテリーを集めて計器を復旧させ、手動でのベント(排気弁開放)や消火ラインを用いた注水の検討を即座に指示します。

しかし、高濃度の放射線と闘いながらの決死の作業も虚しく、3月12日15時36分に1号機が水素爆発を起こし、続いて3月14日11時01分には3号機が爆発。現場は吹き飛んだ瓦礫によって注水ルートを寸断され、建屋内の放射線量は跳ね上がりました。免震重要棟の床が激しく揺れ、壁一面に粉塵が舞うなか、吉田所長は「全員、もう一度腹を括れ」と現場を鼓舞し続けました。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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