包み込む手で認知症ケアが変わる!スウェーデン発タクティールケア
皮膚は「露出した脳」とも呼ばれる。タクティールケアの核となるのは、圧力をかけずに秒速数センチというきわめて緩やかな速度で皮膚を撫でる技術だ。この繊細なタッチが皮膚直下の触感受容体を刺激すると、脳の視床下部から「愛着ホルモン」や「幸せホルモン」と称されるオキシトシンが分泌される。
オキシトシンが血中に放出されると、自律神経のバランスが整い、副交感神経が優位になる。その結果、血圧の低下や心拍数の安定、不安感の軽減といった効果が顕著にあらわれる。医療分野における補完代替医療の一つとしても位置づけられており、薬物に頼りすぎない触覚療法として、特に認知症患者に見られるBPSD(認知症の行動・心理症状)の緩和に大きな成果を上げている。攻撃性や徘徊、夜間譫妄などの症状に対し、副作用のない穏やかな介入手段として期待が大きい。
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