国指定重文「臨江閣」の全貌!明治の美と無料見学の秘密を徹底取材
臨江閣の成り立ちを語る上で欠かせないのが、大河ドラマでも脚光を浴びた初代群馬県令(知事)、楫取素彦(かとり もとひこ)の存在です。
幕末の志士・吉田松陰の妹である寿(こと)や文(ふみ)の夫としても知られる楫取素彦は、明治維新後の群馬県政を担い、県庁の前橋移転や近代産業の育成に奔走しました。当時の前橋は、生糸の対米輸出で日本経済を牽引していた「絹の都」。しかし、海外の外交官や政府高官を迎えるにふさわしい格式ある迎賓館が存在しませんでした。
そこで楫取は、官費に頼り切るのではなく、自ら資金を拠出するとともに、前橋の有力生糸商人たちに協力を呼びかけました。下村善太郎をはじめとする前橋の豪商たちがこの熱い志に賛同し、莫大な寄付金を拠出。官民が一体となって創り上げたのが臨江閣です。「前橋の誇りを示し、日本の近代化を支える」という先人たちの熱き魂が、この建物の礎に刻まれています。
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