カニバリズムとは?人肉食の理由と歴史的背景・衝撃事件の真相

カニバリズムとは?人肉食の理由と歴史的背景・衝撃事件の真相について知っておくべき 理由を厳選して解説いたします。

歴史を紐解くと、カニバリズムは世界の様々な地域で記録されてきました。それらは文化的な慣習であったり、天変地異がもたらした絶望的な飢えの記録であったりします。

文化人類学において最も有名な事例の一つが、パプアニューギニアの高地に住むフォア族の食人儀礼です。フォア族では、亡くなった肉親への敬意と愛着を示すため、親族が集まって遺体を分け合って食べる葬礼を行っていました。しかし1950年代、この地域で身体の震えと認知機能の低下を引き起こして死に至る風土病「クールー病」が猛威を振るいます。

アメリカの医学者ダニエル・カールトン・ガイジュセックらの調査により、クールー病は遺体の脳組織を摂取することによって伝播する異常プリオン(プリオン病)が原因であることが判明しました。この発見によって食人儀礼は禁止され、クールー病はほぼ根絶されることとなりました。

一方、飢饉による悲劇的な記録はアジアやヨーロッパの歴史書にも数多く残されています。中国の歴代正史には、深刻な飢饉や都市包囲の際に、親が自分の子を食べるに忍びず隣人の子と交換して食べたという「易子而食(えきしじしょく)」の惨状が幾度となく記述されています。

日本においても例外ではありません。中世の飢饉記録や、江戸時代に東北地方を襲った「天明の大飢饉(1782〜1788年)」の記録には、草木や牛馬を食べ尽くした果てに、行き倒れた遺体を口にした凄惨な記録が地方の古文書に残されています。極限の飢餓は、いかなる高度な文明や道徳観をも容易に崩壊させる過酷な現実を物語っています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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