松本清張賞の気鋭・波木薫とは何者か?経歴や代表作の魅力を徹底解説
波木薫を語るうえで絶対に外せないマスターピースが、デビュー作『万事快調(オール・グリーンズ)』です。現在も多くの読者を惹きつけてやまない本作のあらすじと見どころを解説します。
【『万事快調(オール・グリーンズ)』のあらすじ】
物語の舞台は、郊外の大型商業施設とパチンコ店が並ぶ茨城県の地方都市。閉塞した日常を送る女子高生・朴秀美(パク・スミ)は、学校の屋上で偶然、大麻(グリーン)が栽培されているのを発見します。秀美は仲間たちとともに、その大麻を使って一発逆転のビジネスを企てますが、事態は地元の不良グループや大人の犯罪組織を巻き込んだ予期せぬ暴走劇へと発展していきます。
本作の真骨頂は、破滅へ向かって転がり落ちていく物語の圧倒的なスピード感と、登場人物たちの間に芽生える切実なシスターフッドです。ヒップホップのリリックを思わせるリズミカルな文体、退屈な地方都市で息苦しさを抱える若者たちの叫びが、読者の感情を激しく揺さぶります。
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