俳優・石田卓也の現在と軌跡、名作の裏側で見せた表現者の矜持
芸能界入りのきっかけは、数多くのスターを輩出してきた「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でのフォトジェニック賞受賞だった。だが、彼のキャリアは甘いマスクを売りにしたアイドル路線とは明確に一線を画していた。
映画関係者の度肝を抜いたのが、2005年公開の時代劇『蝉しぐれ』である。市川染五郎(現・松本幸四郎)演じる主人公・文四郎の少年期に抜擢された彼は、過酷な運命に翻弄される武家の少年の凛とした佇まいと、内に秘めた激しい情念を圧巻の演技力で表現した。この好演によって第29回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。新鋭俳優としての地位を確固たるものにした瞬間だった。
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