阿蘇カルデラが育む銘酒れいざん、創業260年が魅せる真の地酒力
日本酒の8割以上は水である。れいざんの骨格を形作るのは、阿蘇五岳に降り注いだ雨や雪が、数百年という気の遠くなるような年月をかけて阿蘇カルデラの火山灰層で濾過された天然の伏流水だ。ミネラルバランスに優れ、雑味の一切ない軟水から中軟水のクリアな水が、仕込み水として惜しみなく使われる。
清酒製造業を取り巻く環境は決して平坦ではない。米の価格高騰、後継者不足、嗜好の多様化。だが、山村酒造合名会社はブレない。「流行りの酒を真似るのではなく、高森の風土が要求する酒を造る」。蔵人たちの言葉には、先祖代々受け継いできた蔵の土壁と道具に対する深い敬意がにじむ。
手作業による丁寧な洗米と吸水管理、麹室での24時間体制の温度調整。伝統的な手造りの感覚を研ぎ澄ましつつ、阿蘇の米と清冽な水を融合させていく作業は、まさに自然との対話そのものである。
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