変幻自在の実力派・矢本悠馬が放つ圧倒的存在感と知られざる素顔
漫画原作の実写化において、これほど原作者や熱狂的ファンを唸らせてきた役者も珍しい。『ちはやふる』シリーズで見せた“肉まんくん”こと西田優征役では、体格づくりから競技かるたへのストイックな打ち込みまで妥協なく挑み、観客の心を掴んだ。単なるコミックリリーフではなく、青春の悔しさを全身で叫ぶ姿に涙した観客は数知れない。
その憑依的なアプローチの集大成とも言えるのが、映画『ゴールデンカムイ』における白石由竹役だ。「脱獄王」と呼ばれるお調子者でありながら、極寒の北の大地をサバイブする図太さを持つ難役。特殊メイクやCGに頼り切るのではなく、矢本自身の肉体言語によって白石という男の生命力がスクリーン上に泥臭く立ち上がっていた。二次元の記号を三次元の生身へと昇華させる手腕は、まさに職人芸の域に達している。
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