犯罪者予備軍というレッテル|Ai予測防犯と心理学が暴く境界線
現在、警察庁や各地の捜査機関が導入を進めているのが、過去の膨大な犯罪データを解析してパトロール経路を最適化する「予測防犯」の技術だ。発生場所や時間帯、天候、過去の犯行パターンから「どのエリアで事件が起きやすいか」を割り出す空間的予測は、すでに実用化が進んでいる。
だが、焦点が「場所」から「個人」へと移った瞬間、法務省や法曹界を巻き込む巨大な憲法論争が火を噴く。個人の行動ログ、SNSの書き込み、街頭カメラの顔認証データを統合し、個人の再犯リスクや攻撃性をプロファイリングする技術は、防犯効率を劇的に高める一方で、プライバシーの侵害と偏見の固定化を招く。アルゴリズムが過去の逮捕データに基づいて学習すれば、偏見に満ちた捜査履歴そのものを再生産してしまう。機械が弾き出した「要注意人物リスト」を警察官が信じ込んだとき、職務質問という名の日常的な人権侵害が始まる。
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