映画化で再燃する『でっちあげ』実話の真相と殺人教師冤罪の闇
世論の暴走に拍車をかけたのが、監督機関である福岡市教育委員会の初動対応だった。同委員会は十分な事実確認を行わないまま、メディアの批判を恐れるあまり教諭の処分を急ぎ、停職処分を下す。組織の防波堤としてひとりの現場教員を差し出したのだ。
耐えかねた教諭は、名誉回復と処分の取り消しを求めて民事裁判の場で戦う決意を固める。法廷で繰り広げられた証拠調べは、原告側(保護者側)の主張が破綻していく過程そのものだった。母親が主張した体罰の日時や内容には致命的な齟齬が多発し、医師による診断書も母親の主観的な供述のみを根拠に作成されていた事実が露呈する。最高裁まで争われた結果、裁判所は教諭に対する主要な非行事実をことごとく否定。福岡市教育委員会による処分は違法と認められ、教諭の全面勝訴が確定した。
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