世界記録352機の撃墜王とは誰か?零戦の英雄から歴代の真相に迫る
21世紀を迎えた現代、かつてのような「撃墜王」が再び出現する可能性はあるのだろうか。結論から言えば、現代戦における撃墜王の誕生は、軍事テクノロジーの急激な進化によって構造的に極めて困難な時代を迎えている。
かつての戦闘機は、搭乗員の目視によって敵を発見し、数百度の角度で旋回しながら機関銃を当てるドッグファイトが主眼であった。しかし現在の航空戦は、第5世代ステルス戦闘機(F-35やF-22など)と高性能レーダー、そして数十キロメートル先から発射される中・長距離空対空ミサイル(AMRAAMやミーティア)による視程外射程戦闘(BVR)が主流である。パイロットが敵の機影を肉眼で捉える前に、交戦は終結してしまう。
さらに、1機あたり数百億円に達する戦闘機の高コスト化に伴い、各国が保有する戦闘機の機数そのものが劇的に減少した。数千機が乱舞した第2次世界大戦期とは異なり、ひとつの作戦で遭遇する敵機の母数自体が限られている。2026年代以降のウクライナにおける実戦でも、地対空ミサイル網の脅威や無人航空機(ドローン)の台頭により、有人戦闘機同士の大規模な空中戦そのものが極端に抑制されているのが現実だ。パイロット個人の卓越した技量でスコアを競う時代は、軍事ドクトリンの変遷とともに歴史の彼方へと去りつつある。
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