【2026年現地ルポ】極寒の地に刻まれた「生と死」の境界線――いま網走監獄博物館が世界中を惹きつける理由
網走監獄の歴史は、そのまま北海道の近代化と開拓の血涙の歴史に重なる。明治23年、ロシアの脅威に対抗するための「中央道路」開削という国家事業に向け、全国から集められた重罪人たちが網走の地に送られた。
過酷という言葉すら生ぬるい。マイナス30度近くまで冷え込む極寒のなか、足かせをつけられた囚人たちは素手同然で原生林を切り拓き、道を作った。食料も不十分な環境下で倒れていった者は数知れない。彼らの流した血と汗がなければ、いまの北海道のインフラは存在しなかったという事実は、現代の私たちが決して忘れてはならない歴史の底流だ。
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