日常を愛おしく変える作家・古賀及子の正体|経歴と家族の魅力に迫る

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古賀及子の文名を一躍文芸界に轟かせたきっかけは、個人で書き始めたnoteの日記だった。毎日のごく短い記録がSNS上で口コミを呼び、書籍化されたのが2026年刊行の『ちょっと踊ったりすぐに泣いたりして』(素粒社)である。

この作品は発売直後から全国の書店員の間で熱烈な支持を集め、瞬く間に重版を繰り返した。作中で描かれるのは、夕飯の献立が決まらなくて途方に暮れる夜や、仕事の合間に食べるおにぎりの美味しさといった、誰の生活にもある断片だ。しかし、彼女の研ぎ澄まされたセンテンスによって切り取られた瞬間、読者は「自分のこの平凡な一日も、掛け替えのない物語の一部なのだ」と気付かされる。

続いて発表された『おくれ毛で風をきる』(素粒社)では、その観察眼がさらに奥行きを増している。40代を迎え、体力の変化や子どもたちの独立といった人生の段階を迎えつつあるなかで、強がりも気負いもせず、ただユーモアをもって風を受け止める心意気が描かれた。初めて古賀及子の著作を手に取るなら、まずはこの2冊から読み進めるのが王道かつ最高の体験になるはずだ。その後も生活を温かく励ますような短編集や食にまつわるエッセイなど、魅力あふれる本を次々と世に送り出している。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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