トイ・ストーリーのロッツォはなぜ悪役に?悲劇の過去と最後の真相
映画終盤のゴミ処理場におけるシークエンスは、ロッツォというキャラクターの救いようのない本質を決定づけた屈指の名シーンです。巨大な焼却炉へ続くベルトコンベアの上で、粉砕機に巻き込まれそうになったロッツォを、ウッディとバズは身の危険を冒して救い出します。
その後、焼却炉の火炎が迫る中、非常停止ボタンの真下にたどり着いたロッツォ。ウッディが「ボタンを押せ!」と叫び、彼なら押してくれると信じてアイコンタクトを交わした瞬間、ロッツォは一瞬冷酷な笑みを浮かべ、「ウッディ、デイジーのところへ帰るんだな!」と吐き捨てて背を向け逃走しました。自らを救ってくれた恩人を平然と見殺しにするという、ピクサー映画でも前例を見ない背信行為でした。
奇跡的にエイリアンたちの操縦するクレーンによってウッディたちが生還する一方、ロッツォの最後には極めてアイロニカルな結末が用意されていました。ゴミ集積所を這い出たロッツォを見つけたのは、通りすがりのゴミ収集車のドライバーでした。ドライバーは「昔これと同じのを持ってたぜ! いちごの匂いがするんだよな!」と懐かしがり、なんとロッツォをトラックのフロントグリルに針金でガチガチに括り付けたのです。
そこにはすでに、泥や虫で汚れた他のぬいぐるみたちが縛り付けられており、「口を開けるなよ、虫が入ってくるからな」と無感情に忠告されます。かつてサニーサイドの王として君臨したピンクの熊は、走行風と排気ガス、路面の泥水を全身に浴び続ける「動くトラックの飾り」として惨めな余生を送ることになりました。改心を拒絶した者が迎えた、ピクサー屈指の容赦ないディストピア的エンディングと言えます。
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