フットブレーキとはどのペダル?仕組みと重大事故を防ぐ命の踏み方
長い峠道や急な坂道でフットブレーキを踏み続けたとき、突如として車が止まらなくなる二大トラブルが存在します。それがフェード現象とベーパーロック現象です。これらは整備不良だけでなく、誤ったペダル操作によって引き起こされます。
1. 摩擦材がガス化して滑る「フェード現象」
ブレーキパッドは、摩擦材を樹脂(レジン)などの結合剤で固めて作られています。下り坂でペダルを踏みっぱなしにすると、摩擦熱が限界値を超えてパッドの樹脂成分が熱分解を起こし、ガスを発生させます。このガスがパッドとローターの間に薄い空気の膜(クッション)を作り出し、タイヤが滑るように摩擦係数が激減します。これがフェード現象の原因です。「ペダルを踏み込んでいるのに、ブレーキの手応えが硬いまま車速が全く落ちない」という恐怖の初期症状として現れます。
2. オイルが沸騰して踏み応えが消える「ベーパーロック現象」
フェード現象を無視してさらにブレーキを酷使し続けると、発生した摩擦熱がブレーキキャリパーを介して油圧回路内のブレーキ液(ブレーキフルード)に伝達されます。フルードが過熱されて沸騰すると、配管内に大量の気体(気泡・水蒸気)が発生します。
液体は圧縮できませんが、気体は簡単に縮みます。その結果、いくらブレーキペダルを力いっぱい踏み込んでも気泡がクッションのように縮むだけで、油圧がキャリパーへ一切伝わらなくなります。ペダルがまるでスポンジを踏んでいるかのようにスカスカになり、完全に床まで踏み抜けて減速不能に陥る現象、これがベーパーロック現象です。一度発生すると自然冷却されるまで制動力は一切回復せず、重大な崖下転落や激突事故に直結します。
タグ:
https://teswebbsite.zzux.com/kotatsu-scoop/5031470/