犬のおしり歩きは放置厳禁!原因と正しい肛門腺ケア・受診目安

犬のおしり歩きは放置厳禁!原因と正しい肛門腺ケア・受診目安にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

愛犬がおしりを床に押し当てて歩く行動は、医学的には「スケーティング(Scooting)」と呼ばれます。この行動を起こす最大の理由は極めてシンプルで、「自分では届かないおしり周りの強烈なかゆみ、圧迫感、あるいは鈍痛を何とかして解消したい」という切実な身体反応に他なりません。

犬の肛門の左右斜め下(時計の4時と8時の方向)には、「肛門嚢」と呼ばれる一対の小さな袋が存在します。ここには強烈な悪臭を放つ分泌液が溜まり、通常は排便時の腹圧によって自然に便と一緒に排出されます。しかし、現代の室内飼育環境や個体差によってこの排出がスムーズにいかなくなると、嚢内にドロドロとした分泌物が充満し、風船のようにパンパンに膨らんでしまいます。

排泄口周辺に強い圧迫感や違和感を覚えた犬は、手足で掻くことができないため、絨毯やフローリングに患部を押し付けて圧迫排泄を試みたり、摩擦でかゆみを紛らわせようとしたりします。これが、飼い主の目に「コミカルなおしり歩き」として映る現象の正体です。つまり、犬がお尻を擦り付ける理由は遊びでも癖でもなく、局所で起きている物理的な異変を自力で解決しようとする防衛行動なのです。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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