【幕末史】攘夷派とは?開国派・佐幕派との違いや思想の真相を解説
攘夷派の「攘夷」とは、文字通り「夷狄(いてき=外国人・異民族)を攘(はら)う」ことを意味します。当時、清(中国)がアヘン戦争でイギリスに大敗し半植民地化されていく惨状を目の当たりにした武士階級の間で、「日本も欧米列強に侵略されるのではないか」という強い防衛本能が芽生えました。これが攘夷思想の原点です。
この攘夷思想を爆発的に広める理論的支柱となったのが、水戸藩を中心に発展した水戸学でした。水戸学は、天皇を敬う「尊皇論」と、神国である日本を外敵から守る「攘夷論」を融合させた尊皇攘夷思想の思想的背景を確立します。天保期以降、会沢正志斎の『新論』などが全国の志士たちに読まれ、天皇への絶対的な忠誠と外国排斥が一体化していきました。
この思想を熱烈な行動論へと昇華させたのが、長州藩の思想家・吉田松陰です。松陰は松下村塾で多くの若者に「国難に際して行動を起こすことの重要性」を説き、その教えは久坂玄瑞や高杉晋作ら幕末のキーマンたちへと受け継がれました。吉田松陰の思想と影響力は、単なる学問にとどまらず、命を賭して現状打破を目指す尊皇攘夷運動の起爆剤となったのです。
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