東京農大「食と農の博物館」はなぜ無料?評判と見どころを徹底調査
館内に足を踏み入れた来館者が一様に息を呑むのが、展示の幅広さと専門性の深さです。中でも絶対に見逃せない2大ハイライトが存在します。
第1の見どころは、博物館本館に隣接する温室展示施設「バイオリウム」です。一般財団法人進化生物学研究所が管理・運営するこのドーム内は、一歩足を踏み入れると亜熱帯の密林のような湿度と熱気に包まれます。巨大なバオバブの木や珍奇な多肉植物が茂る中、金網越しに愛らしい姿を見せるのは、マダガスカル原産のキツネザル(レムール)たち。水槽には巨大な淡水魚ピラルクやリクガメが悠然と佇み、世田谷の真ん中にいることを完全に忘れさせる生態展示が展開されています。
第2のハイライトは、本館2階に広がる「全国蔵元紹介・酒器コレクション」です。東京農業大学といえば、日本唯一の醸造科学科を擁する「酒造りの名門」。全国各地で蔵元として活躍する卒業生の銘酒が一堂に会するディスプレイは圧巻のひと言です。数百本におよぶ日本酒の瓶が美しくライトアップされた空間は、日本酒ファン垂涎の聖地であると同時に、日本の伝統発酵文化の奥深さを伝える学術標本として圧倒的な迫力を放っています。
このほか、江戸時代から昭和初期にかけて実際に使われていた農具の展示や、多種多様な品種改良の歴史を物語る「家禽(ニワトリ)の剥製コレクション」など、知的好奇心を刺激する展示が惜しげもなく並んでいます。
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