鈴木杏樹『相棒』降板の真相|不倫報道の誤解と水谷豊との関係

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鈴木杏樹が演じた月本幸子は、2019年3月13日放送の『相棒 season17』第19話「漂流少年〜月本幸子の決断」をもって、惜しまれつつ番組を卒業しました。この降板劇の背景にある最大の理由は、不祥事やトラブルではなく、「月本幸子という希代のキャラクターが辿り着いた必然の自立」という脚本・演出上の到達点でした。

月本幸子の初登場は、2004年の『相棒 season3』第9話「元・ついてない女」にまで遡ります。暴力団幹部の愛人であり、夫を死に追いやった男を銃撃して海外逃亡を図るという、重い罪を背負った犯罪者としてのスタートでした。特命係の杉下右京によって逮捕された後も、刑務所内での脱走劇(season6)などを経て、season10第12話「つきすぎている女」で刑期を終えて出所。右京の推薦によって初代女将・宮部たまきの跡を継ぎ、「花の里」の2代目女将に就任したという極めて数奇な運命を辿っています。

season17第19話では、幸子が事件に巻き込まれた記憶喪失の少年と出会い、彼を必死に守り抜く中で「誰かを救い、誰かの力になる生き方をしたい」と強く願うようになります。かつて特命係に救われ、花の里で温かく見守られてきた彼女が、今度は自らの足で立ち、子供たちを支える仕事(児童福祉や調理の道)へ進むために店を閉める――。これこそが、制作陣と鈴木杏樹双方が合意のうえで作り上げた、キャラクターに対する最上級のリスペクトを込めた円満卒業でした。

当時、鈴木杏樹自身もドラマ公式のクランクアップ取材や各メディアのコメントにおいて、水谷豊や反町隆史をはじめとするキャスト・スタッフへの深い感謝と、役柄を全うできた充実感を晴れやかな表情で語っています。事件やトラブルによる途中降板ではなく、複数年にわたる入念なプロット構築の末に迎えた必然の幕引きでした。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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