青年期とは何歳から何歳まで?思春期との違いや発達課題・悩みの解説

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発達心理学における青年期を語るうえで欠かせないのが、アメリカの精神分析家エリク・H・エリクソン(Erik H. Erikson)が体系化したエリクソンの発達段階理論です。

エリクソンは人生を8つの段階に区分し、それぞれの時期に克服すべき固有の課題を提示しました。そのなかで青年期の中心課題として位置づけられたのが、「アイデンティティの確立(自己同一性) vs アイデンティティの拡散(自己同一性の危機)」です。

ここでいうアイデンティティの確立とは、単に自分の名前や肩書きを自覚することではありません。「過去の自分、現在の自分、そして未来の自分は一貫して同じ自分である」という自己の連続性と、「周囲の社会から認められている自分と、内面の実感が一致している」という確信を築き上げる作業を指します。もしこの確立に失敗すると、自分が何をしたいのか分からず、社会との結びつきを見失ってしまう「同一性拡散(役割の混乱)」に陥り、深刻な無力感に苦しむことになります。

エリクソンは同時に、青年たちが複雑な現代社会に適応できるよう、大人としての義務や責任を一定期間免除され、自由に自分を実験・試行錯誤できる猶予期間を「心理社会的モラトリアム」と名付けました。進学や資格取得、インターンシップや旅などを通じて「自分にはどのような生き方が合っているのか」を探す時間は、成熟した市民として自立するために不可欠なプロセスとされています。

また、ドイツ出身の心理学者クルト・レヴィン(Kurt Lewin)は、青年期にある若者を「マージナルマン(境界人・周辺人)」と呼びました。子どもグループの保護からは脱却しているものの、大人の集団にはまだ対等な構成員として迎えられていない、両集団の境界に位置する不安定な存在という意味です。青年特有の過敏なプライドや極端な理想主義、激しい情動のアップダウンは、このマージナルマン特有の構造的な宙づり状態から自然に生まれるものです。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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