定義とは?例えばどう使う?意味や概念との違いと具体例を徹底解説
大学の卒業論文や社内レポート、企画書を作成する際、どのように定義文を構築すれば読者に知的で論理的な印象を与えられるのでしょうか。論理学に裏打ちされた定義文の書き方と例文をマスターするための黄金律を紹介します。
ルール1:アリストテレスの基本公式「被定義語 = 種差 + 属概念」を用いる
古代ギリシャ以来、論理的な定義文を作成する基本構造は決まっています。定義したい言葉(被定義語)を、それが属する大きなくくり(属概念)に入れ、他の仲間とどう違うかという独自の特徴(種差)を付与する手法です。
・【公式】:「[被定義語]とは、[種差(独自の特徴)]を持つ、[属概念(上位のグループ)]である。」
・【例文】:「『人間』とは、[理性的な思考能力を持つ(種差)]、[動物(属概念)]である。」
・【ビジネス例文】:「『休眠顧客』とは、[最終購入日から180日以上再購入がない(種差)]、[会員登録ユーザー(属概念)]である。」
この構文を使うだけで、文章の引き締まり方が劇的に向上します。
ルール2:論文やレポートでの定義の書き方は「先行研究の引用」から入る
論文やレポートでの定義の書き方において、最もやってはいけない悪手が「私の直感では〜だと思う」と独断で書くことです。学術的な場では、既存の学問的蓄積を踏まえることが必須マナーとなります。
【レポートでの実践例文】
「本稿における『ワーク・エンゲイジメント』とは、Schaufeliら(2002)の定義に基づき、『仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられるもの』と規定して論を進める。」
もし独自の定義を提示したい場合でも、「従来の先行研究Aでは〇〇とされていたが、デジタル化が進んだ現代の状況を精緻に捉えるため、本研究では新たに△△の要素を加えた範囲として定義する」というように、差異の理由を論述する必要があります。
ルール3:同語反復(トートロジー)と否定的定義を避ける
初心者によく見られる失敗が、「経済学とは、経済について研究する学問である」といった同語反復です。定義文の中に定義したい言葉そのものを含めてしまうと、何の解説にもなりません。
また、「平和とは、戦争がない状態のことである」といった「〜ではない」という否定表現だけで完結させる定義も、境界線の内側が何であるかを明示できていないため、避けるのが論理的記述のセオリーです。