川崎ソウルフード「ニュータンタン」の魅力と辛さ攻略法を徹底解剖
初めて訪れる人が最も戸惑うのが、「一般的な担々麺との決定的な違い」です。中国四川省発祥の担々麺や日本の町中華で見られる担々麺は、白ゴマペースト(芝麻醤)のまろやかさと花椒(ホアジャオ)の痺れを効かせたスープが主流です。しかし、元祖ニュータンタンメン本舗の一杯にはゴマも花椒も一切使われていません。
ベースとなるのは、丁寧に炊き出された澄んだ塩味の豚ガラ・鶏ガラスープ。そこに大量の粗挽き唐辛子、粗みじん切りのニンニク、豚ひき肉を加え、強火で煮立たせたところへ溶き卵を回し入れて仕上げます。麺はモチモチとした食感の中太ストレート麺で、力強いスープをしっかりと受け止めます。
この独特なスタイルのルーツは、創業者の五十嵐源吉氏が1964年に川崎の地で創業した中華料理店に遡ります。当時、京浜工業地帯で働く労働者たちに「スタミナがついて体が温まる美味しい料理を提供したい」という思いから、四川省の担々麺を独自にアレンジして誕生しました。過酷な現場で汗を流す男たちの胃袋を支えたスタミナ食こそが、時代を超えて市民全体に愛されるカルチャーへと昇華したのです。
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