『鬼滅の刃』作者は女性?吾峠呼世晴の性別疑惑と引退説の真相
作品が最高の熱量を誇る中でスパッと全23巻で完結した際、ネット掲示板やSNSでは「これで漫画家を引退するのではないか」「実家に帰って結婚するらしい」という言説が瞬く間に独り歩きしました。しかし、関係各所の一次資料を綿密に追跡すると、「完全引退」という事実は存在しないことが明確になります。
結婚や引退の真相について、当時の文春報道を読み解くと、「女性作家であり、親族の心配もあって連載終了を機に一度実家へ戻る」という親族・家庭環境に関する記述が起点となっていました。この情報がネット上のまとめサイト等で伝言ゲームのように誇張され、「実家に帰って結婚・即引退」というセンセーショナルな見出しへと変貌していったのです。
連載終了後の現在においても、吾峠氏の創作の足跡は着実に刻まれています。
2021年2月に発売された公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』では、炭治郎たちのその後を描いた完全描き下ろし短編漫画を寄稿。さらに、2021年末から巡回開催された「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展」に向けては、多数の描き下ろしキービジュアルや新規イラスト、読者への直筆感謝メッセージを制作しました。その後もアニメ劇場版三部作などの大型プロジェクトにおいて、原作者としての監修作業や記念イラストの寄稿を継続的に行っています。
SNS上での読者の生の反応を見ても、作家への信頼と敬愛は揺らいでいません。
「引き延ばしが当たり前のジャンプで、物語の美しさを最優先して綺麗に完結させてくれただけで神」「一生遊んで暮らせるお金を手に入れたのだから、誰にも邪魔されず静かに暮らしてほしい」「引退だろうと休筆だろうと、生み出してくれた傑作への感謝しかない」といった声が圧倒的多数を占めています。ゴシップ的な好奇心よりも、作家の尊厳と創作への敬意を重んじる空気感がファンコミュニティの基調となっています。