乳がんエコーで良性と悪性はどう違う?医師が見る画像所見と判定基準
超音波検査(エコー)は、組織の密度の違いを白と黒の濃淡(エコー輝度)でリアルタイムに映し出す検査です。乳腺外科医や超音波検査士は、映し出された影に対して複数の評価基準を掛け合わせながら鑑別を進めています。
しこり(腫瘤)が良性か悪性かを疑う際、最も基本的かつ決定的な指標となるのが「形」「境界」「縦横比」「内部エコー」の4点です。
良性腫瘍の典型例では、形が丸や楕円形など対称性があり、周囲の組織との境目がくっきりと見えます(境界明瞭・平滑)。一方、悪性腫瘍(乳がん)は周囲の組織を壊しながら不規則に増殖するため、輪郭がギザギザしていたり、毛羽立ったようにぼやけたりする低エコー結節(境界不明瞭)として描出されやすくなります。
さらに重要な視点が乳がんエコーにおける「縦横比」です。良性腫瘍は皮膚と平行に横長に広がる傾向が強いのに対し、悪性腫瘍は乳腺組織の層を垂直方向に突き破って増殖する性質があるため、横幅よりも縦の厚みが勝る「縦長(縦横比が高い)」の形状を示しやすくなります。加えて、病変の奥に超音波が通りにくくなり、しこりの後方に影(音響陰影)を引く現象も悪性を疑う重要な所見です。
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