なぜ渡り鳥は疲れない?鳥の筋肉に隠された驚異の仕組みを徹底解説
数千キロをノンストップで飛行するオオソリハシシギやハチドリなど、渡り鳥のスタミナの真相は細胞レベルの代謝システムにあります。鳥の筋肉、とりわけ渡り鳥の飛翔筋には、酸素を貯蔵・運搬するヘムタンパク質「ミオグロビン」が桁違いの密度で含まれています。
ミオグロビンは血中のヘモグロビンから酸素を受け取り、細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアへと素早く受け渡します。渡り鳥の筋肉内にはミトコンドリアがびっしりと詰まっており、取り込んだ酸素を使って脂肪を完全燃焼させ続けます。糖質(グリコーゲン)と異なり、脂肪は1グラムあたりのエネルギー効率が2倍以上高く、燃焼時に乳酸などの疲労物質をほとんど発生させません。
さらに鳥類は、吸気時も呼気時も常に新鮮な空気が肺を一方通行で流れる「気嚢(きのう)システム」を備えています。この無駄のない呼吸器系と高密度のミオグロビンがタッグを組むことで、酸素不足に陥ることなく、限界知らずの持久力を発揮し続けることができるのです。
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