名曲『My Way』の真実とは?歴代カバーの違いと誕生秘話を徹底解説
世界を代表するスタンダードナンバー「My Way」ですが、実は最初からあのような壮大な人生の回顧録として作られたわけではありませんでした。原曲は、フランスのシンガーであるクロード・フランソワが1967年に発表した『Comme d'habitude(コム・ダビチュード/いつものように)』というシャンソンです。描かれていたのは人生の栄光ではなく、倦怠期を迎えたカップルの味気ない日常とすれ違いの哀哀たる失恋でした。
この美しいメロディに運命を感じたのが、当時バカンスで南仏を訪れていたカナダ出身の大スター、ポール・アンカでした。彼はすぐさま楽曲の権利を獲得。時を同じくして、長年の友人であり当時キャリアの停滞から引退を示唆していたフランク・シナトラから「引退アルバムを作りたい」と打ち明けられます。シナトラの波乱万丈な栄光と挫折、そして孤高のダンディズムを知り尽くしていたポール・アンカは、徹夜でタイプライターを叩き、シナトラがステージで歌う姿だけを思い描きながらまったく新しい英語詞を書き上げました。こうして1969年、シナトラの魂を宿した「My Way」が世界へと解き放たれることになったのです。
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